完全自動運転の実用化はいつ頃?自動運転のレベルの解説と未来を考察
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2020年になり、国内の自動運転も条件付きでの実用化が顕著になりつつあります。
そこで気になるのが、将来の「完全自動運転」の自動車。日本国内における実用化は、一定の条件下で早ければ2025年頃とのことです!
実用化まで間近?と感じる完全自動運転ですが、イマイチパッとしない方もいらっしゃると思います。
そこで今回の記事では、自動運転の基本的なレベル定義と完全自動運転が齎す社会全体の変化について、以下の順序で解説・考察していきます!
- 自動運転の基本的なレベル定義
- 完全自動運転はいつごろ?
- メリットやサービスを考察
- 完全自動運転実用化の課題
この記事の内容
ハンドルは必要?自動運転の基本的なレベルの定義
言葉の響きだけでも先進的な印象である「自動運転」の車。
「ハンドル操作なしで高速道路の走行が可能」とか「現在レベル◯◯の段階」という言葉だけ取り上げられていてイマイチぴんとこないですよね。
完全自動運転になればどこまでの操作を補ってくれるのか、ハンドルは付いているのか。
そもそも運転免許証はいるの?など疑問は様々です。
まずは、「自動運転」について基本的な定義から解説していきましょう。
完全自動運転までには「レベル」がある!自動運転の定義
では、自動運転とはどのような車のことを言うのか。
自動運転の基本的な定義は以下の通りとなります。
自動運転とは、「人間が運転操作をしなくても自動で走行可能な自動車のことである」となっております。
自動運転の自動化の定義として日本やアメリカでは「0〜5段階(レベル)」で分けています。
ん?6段階もレベルがあるの?
遠い道のりに感じますが、レベル0からレベル2までの車はすでに販売されています。
- レベル0(人が常時運転している)
- レベル1(単体の操作を補助)
- レベル2(複数の操作を補助)
- レベル3(条件付きで全ての操作を補助)
- レベル4(特定条件下で全ての操作を補助)
- レベル5(あらゆる条件で完全自動運転)
レベル0の運転
現状の車と同様、運転席に常にドライバーがいて、アクセルやブレーキ、ハンドル等を操作している状態のことですね。
なので、従来の車とは何も変わりません。
レベル1の自動運転
アクセルかブレーキかハンドル操作のいずれかを、システムによって操作してくれる段階のことです。
いずれか単体の操作補助になるので、運転手は常時運転席にいなければならず、当然運転の操作も必要になります。
レベル2の自動運転
アクセルかブレーキ、またはハンドル操作の両方をシステムが操作してくれる段階のことを言います。レベル2の自動運転と違うのは、複数の操作を補助してくれるという点です。
こちらもドライバーが常時運転席にいなければなりません。
レベル3の自動運転
高速道路などの限定された条件付きでアクセル・ブレーキ・ハンドル全てをシステムが操作してくれる段階のことを言います。
レベル2と大きく違うのは、ドライバーが常時運転席にいる必要のないこと!
ただし、緊急時などはマニュアル操作に切り替えドライバーが対応する必要があります。
最終段階の一歩手前!レベル4の自動運転
特定の地域や状況下のみ、アクセル・ブレーキ・ハンドル全てをシステムが操作してくれる段階。
ドライバーが常時運転席にいる必要はないですが、レベル3と同じく、特定の場所(高速道路など)以外はマニュアル操作に切り替えドライバーが対応する必要があります。
レベル4と大きく異なるのは、緊急の場合においても基本的にシステムが対応してくれるという点です。
完全自動運転!レベル5の自動運転
特定の環境や条件は一切なしで、アクセル・ブレーキ・ハンドル全てをシステムが操作してくれる段階のことです。
完全自動運転となるので、ドライバーが運転席にいる必要性はなくなり、出発から目的地まで全てシステムが対応してくれます。
地上で走行する完全自動運転システム搭載の車として、世界が目指している最終形態になります。
日本国内の本格的な完全自動運転はいつから始動?
自動運転のレベルの定義について解説しましたが、すでに「レベル3」までの自動運転は実用化され、国内における法整備も整ったため高速道路で自動運転システムを搭載した車を利用できます。
そして、完全自動運転については、高速道路など一定の条件付きで2025年頃の実用化を目標とするロードマップも策定されました。
2025年頃を目指しているとなると、「その日」はあっという間に来そうな気もしますよね。
予定とはいえ、完全自動運転に向けて技術が着実に日々進化していることは確かです。
国内メーカー各社の自動運転への取組みまとめ
日本の自動運転技術は世界から遅れており、先程述べた2025年に向けての実用化も大幅に遅れていると言われています。
では、国内において実際にどうなのか。
国内自動車メーカーであるトヨタや日産などの、自動運転実用化に向けた現状の予定を下記にまとめてみました。
トヨタ自動車 | レクサスLSベースで、2020年代にレベル4の試験走行。 完全自動運転の実用化は、2020年代半ばの方針。 |
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日産自動車 | セレナにレベル2の自動運転支援システムを搭載。 2020年代にレベル3と完全自動運転の試験走行を予定している。 |
自動運転がもたらす社会の変化とメリット
では、完全自動運転の車が実用化されると、世の中のサービスや仕組みはどのように変化していくのか。
ここからは、完全自動運転が実用化された場合の変化やメリットについて、独自の考察を以下のポイントにまとめてお話していきます。
- 配車サービスの完全自動化
- 運転免許取得の必要がなくなる
- 交通事故や煽り運転がない
- 高齢者による操作ミスがなくなる
- 車検や定期点検の変化
配車サービスの完全自動化
完全自動運転が実用化されれば、「無人の配車サービス」が成り立つと考えています。
カーシェアリングのように専用ポートに停車している車を、スマートフォン1台で自分の居場所まで呼べれば、後は自動で目的地まで乗せてくれるというものです。
もちろんAiの技術進化で、従来より効率的な「あいのり」も可能になるのではないでしょうか。
尚、タクシーをスマホで呼べる配車アプリについては下記の記事にまとめていますので、興味のある方はご参考にしてください。
運転免許証の取得がなくなる?
完全自動運転を前によく議論されているのが、運転免許をどうするかです。
私は、運転免許は完全自動運転において一切必要ないと考えています。
自動車交通ルールを学ぶため免許は必要という議論がありますが、信号・一時停止、徐行運転などしてくれるであろう自動運転を利用するのにルールやマナーを知っておく必要があるのかと、いささか疑問です。
運転免許証が不要になれば更新や返納といった手間がなくなるので、メリットしかありません。
ヒューマンエラーはゼロ!交通事故がなくなる
完全自動運転の大きなメリットは、交通事故が大幅に減少することです。
もちろん、システムエラーなしという前提でのお話です。交通事故もなければ煽り運転もないので、それを取り締まる必要もありません。
ヒューマンエラーという概念が、完全自動運転には存在しません。
高齢者による運転操作ミスがなくなる
交通事故の話と併せて早急に解決しなければならない課題が、高齢者による運転操作ミスです。
日本はこれからも高齢化が進んでいくと言われています。昨今の日本の経済状況を見ていると、よっぽどの事がない限り高齢化に歯止めがかかることはないでしょう。
完全自動運転の搭載車が普及すれば、このような問題も一気に解決してくれます。
車検やメンテナンスの変化
完全自動運転のシステムが搭載された車は、従来の普通乗用車と比べて使われているパーツや構造が異なります。
このため国土交通省では、自動運転の普及に伴い新しい車検規定を設ける方針です。自家用車として利用するとなった場合は、取り扱い方も大幅に変わりそうですね。
完全自動運転の未来…一方で課題も多く
ここまで聞くと遠くない未来の完全自動運転ですが、一方で課題もあります。完全自動運転の本格的な導入の前に立ち塞がる主な課題は以下の通りです。
- 大掛かりなインフラ整備
- 自動車保険や法整備の見直し
他にもいくつかありますが、まずはこれらについて説明していきます。
自動運転のための大掛かりなインフラ整備の必要性
まず課題となるのが、完全自動運転のための大掛かりなインフラ整備です。
完全自動運転のシステムが搭載された車を、国道など一般道で走行させるには、信号機や道路を改めて最適化・改修する必要があります。
そのため、工事コストはもちろん、時間も大幅にかかります。
完全自動運転は、まずは都市部や一定の区間区域での利用が現実的となるでしょうか。
自動車保険や法整備の大幅な見直しが必要
完全自動運転で議論されているのが、ドライバーによる「責任の所在」です。
完全自動運転では全ての操作をシステムに委ねることになるため、対人や対物、また自動車同士の事故を起こした場合、過失が誰に何処にあるか不明確となります。
完全自動運転の実用化の前に、大幅な法整備が必須となります。
この記事のまとめ
以上、今回は自動運転の実用化とそれが齎す社会の変革について解説・考察させていただきました!
家に1台の車が当たり前と言われていた時代からカーシェアリング、そして自動運転と、時代とともに車への価値観も変化してきました。
様々な課題が山積している自動運転ですが、自動車産業の変革に伴う社会の変化を、私たち全体で考えていきたいところです。